レシピ

【材料】(2人分)

    • 808ファクトリーレタス(ロメインレタス) 1袋
    • 高野豆腐  1/2個
    • ベーコン(厚切り)  30g
    • パルミジャーノレジャーノチーズ  適量
    • ブラックペッパー  適量
    • フレンチドレッシング(市販)  大さじ2
    • オリーブオイル  大さじ1.5

【作り方】

    1. 高野豆腐は水に5分ほど浸して戻し、水分をしっかり切って5~7ミリ角に切る。フライパンにオリーブオイルを入れて中火に熱し、5ミリ幅に切ったベーコンをカリカリになるまで炒め、ベーコンを取り出す。
    2. フライパンに高野豆腐を入れてベーコンの風味がついた油を絡ませる。アルミホイルを敷いた天板に高野豆腐をのせ、トースターできつね色になるまで焼く。軽く塩(分量外)をふる。
    3. ロメインレタスは縦半分に切ってボウルに入れ、食べる直前にフレンチドレッシングを絡め、器に盛り、ベーコンと高野豆腐のクルトンをトッピングし、ブラックペッパーをふり、パルミジャーノレジャーノチーズをたっぷりおろしかける。

高野豆腐の日

11月3日は「高野豆腐の日」。「日本の食文化の伝承とそのすばらしさを発見して欲しい」「おせち料理を食して家族で健康な新年を迎えてほしい」との考えから、「文化の日」で年内残り58日(こうや)の日を記念日に制定されたそうです。

高野豆腐は凍り豆腐・凍み豆腐とも呼ばれ、古くから食べられていた保存食です。修禅の道場として空海が開いた高野山の僧侶によって作られ、それが広まり高野豆腐という名前がつきました。日本の風土から生まれた凍み文化。高野豆腐だけでなく寒天、大根、蒟蒻、餅も保存のために加工されました。日本には昼間との寒暖の差が大きい地域がたくさんあり、冬の寒い時期に外に食べ物を出しておくと、氷点下に冷え込んで凍結します。昼間は日に当たって溶け、再び夜になると凍結し、そして昼間には溶ける。これを繰り返すうちに水分が抜けて乾物になっていきます。昔は薄く切った豆腐を紐で結び、軒下に吊るして乾燥させていましたが、現在では天候に左右されずに作ることができる工場製品がほとんどで、天然凍結のものより湯戻しが早いのが特徴です。

高野豆腐はお湯だけで煮ると煮くずれしやすくなるので、調味した煮汁に入れて調理します。調味料をひとつずつ加えていくのではなく、だし汁に醤油やみりんなどの調味料を全部混ぜ合わせ、煮立たせてから高野豆腐を加えていきます。柔らかい高野豆腐は煮汁をよく吸うので、先に加えた調味料から味がしみ込んでしまうので、味を均等にするためにも、調味料は混ぜてから煮るようにしましょう。

個人的には含め煮が一番好きですが、高野豆腐をおろしてハンバーグのつなぎにしたり、粗く切ってキーマカレーにしたりと、いろいろアレンジがきくので高野豆腐は常備しておくと便利です。また高野豆腐は中性脂肪やコレステロールを抑えるといわれるレジスタントタンパクが多く含まれ、カルシウムや鉄分も豊富に含まれています。離乳食(中期)は高野豆腐をおろして粉末にして使ったり、柔らかく高野豆腐を煮て介護食にしたり、家族の体調に合わて大きさや柔らかさを考慮して使うと良いと思います。

さて、日本の食文化の伝承とそのすばらしさを発見して欲しいという高野豆腐の日ですが、食文化の伝承という意味では斬新な使い方かもしれませんが、多様性という意味ではとてもおすすめな使い方があります。それはトースターで高野豆腐を焼いてクルトンにしてサラダにトッピングすることです。高野豆腐は乾物独特の匂いがしますが、ベーコンを炒めた油を高野豆腐に染み込ませトースターで焼くと気にならなくなり美味しくなります。808ファクトリーのロメインレタスは美しい形なので、今回は縦半分に切ってお皿にのせ、具材をのせて、ナイフとフォークでお上品に食べていただこうと思います。

むかしむかし、あるところに料理を作るのが好きな娘がおりました。外食して美味しかったものを、家族を喜ばせたくて真似してよく家で再現しました。その再現率は非常に低かったので、めでたしだったのは娘だけでした。しかしシーザーサラダだけは家族の評判がよく、おいしいと言ってくれたので何度も作りました。そんな娘はいつしかおばさんになり、シーザーサラダに高野豆腐で作ったクルトンを得意気にのせ平和に暮らしたとさ。めでたし、めでたし。

■レシピ協力:きたじまよりこ(スタイリング・撮影・コラム)