レシピ

【材料】(2人分)

    • 雑穀ごはん 2杯分
    • 808ファクトリーレタス(グリーンリーフ)  2枚
    • とうもろこし 1/2本
    • 人参 5cm
    • 玉ねぎ 1/8個
    • A(薄力粉 50g 冷水 1/2カップ)
    • 大根おろし・生姜おろし 適量
    • めんつゆ  適量
    • 揚げ油(あればオリーブオイル)  適量

【作り方】

    1. とうもろこしはそぎ切りし、人参は細切り、玉ねぎは薄切り、レタスは手でちぎる。ボウルに入れて薄力粉(分量外)をまぶす。
    2. ボウルにAを入れてたたくように混ぜ、(1)のボウルに加えてさっくり混ぜる。ボウルの中で2つにわける。浅めの玉じゃくしにのせ、丸くなるように整える。170℃に熱した油にそっと落として揚げる。バットに移し油を切る。
    3. 器に雑穀ごはんを盛り、かき揚げ、大根と生姜おろしたものを添え、めんつゆをかける。

夏越ごはんの日

6月30日は「夏越ごはんの日」。古来より神社で行われている夏越の祓の神事に合わせ、夏越ごはんの日として制定されました。夏越の祓とは、一年の前半の最終日にあたる6月晦日に行われる大祓のことで、12月の大晦日に行われる年越しの祓とともに、日々の暮らしの中で知らず知らずのうちに犯したであろう罪や過ち、心身の穢れを祓い清め、無病息災を祈る神事です。参道の結界内に茅(ちがや)という草で編んだ大きな輪を、神拝詞を唱えながら8の字に3回くぐることで、心身を清めて災厄を祓い、無病息災を祈願するというものです。

茅の輪くぐりは日本神話に由来するといわれています。昔、ひとりの旅人が現れ、ある兄弟に一夜の宿を乞いました。裕福な弟には断られ、貧しい兄の蘇民将来が旅人である須佐之男命(スサノオノミコト)を粟飯でもてなしたことで、災厄を祓う茅の輪を授かりました。教えに従い茅の輪を腰につけたところ疫病から逃れられ、子孫繁栄したという逸話があります。このことから邪気を祓う粟や豆などが入った雑穀ごはんに、夏野菜が入った茅の輪をイメージした丸いかき揚げをのせ、百邪を防ぐといわれる生姜をきかせたおろしだれをかけたものが夏越ごはんという新しい行事食となっています。ちなみに古くから京都では三角の形をした水無月という和菓子を食べる習慣があります。ういろうに邪気を祓う小豆をのせて固めたもので、この氷に似せたお菓子を食べることにより無病息災を祈願します。

昔から伝わる五節句にもそれぞれ意味のある行事食があります。1月7日の「人日」は七草粥を食べます。正月の祝酒やご馳走により弱った胃を回復させるために食べるともいわれています。3月3日の「上巳」はひなあられや菱餅を食べます。桃色は魔除け、白は清浄、緑は健康というように、色に願いが込められています。5月5日の「端午」は柏餅を食べます。柏の葉は新芽がでないと、古葉が落ちないため、家系が絶えないという縁起物として使われています。7月7日「七夕」はそうめんです。天の川に見立てて食べるという説もありますが、中国から伝来した際に、共に言い伝えられた索餅が起源とされています。9月9日の「重陽」は食用菊の花びらを冷酒に浮かべて不老長寿を願います。こうした節目にいつも家族の健康を願うことが日本の良さであり美しいところだと思います。

さて、今回の夏越ごはんにのせるかき揚げの具材は、808ファクトリーのレタスと旬のとうもろこしを使いました。レタスは洗わず使えるので、油ハネの災いを逃れることができると思います。作る人にも優しい行事食です。(笑)

6月の半ばに出雲で茅の輪くぐりをし、レシピ用に作ったこちらの夏越ごはんを撮影後に食べ、友人と野点をしながら水無月も食べて心身を清めたつもりでしたが、茅の輪をくぐったときに、808と描いているみたいだなと、ニヤニヤと考えていたらいつのまに終わってしまいました。これは6月の晦日に真面目に神拝詞を唱え、茅の輪くぐりをして心身の穢れを祓わなければいけない気がします。(笑)

■レシピ協力:きたじまよりこ(スタイリング・撮影・コラム)