ナッツの日

7月22日は「ナッツの日」。「ナ(7)・ッツ(22)」と読む語呂合わせから制定されたそうです。ミネラルが豊富なナッツ類は、夏バテ対策にも最適で、ビールとも相性がぴったり。「土用の鰻も良いけどナッツもね」の意味が込められているそうです。

ナッツとは種実類に分類される食べられる木の実のことで、固い殻などに包まれた果実や種子の総称です。アーモンド、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、クルミ、マカダミア、ピスタチオ、ピーカンナッツなどがあります。これらを混ぜたミックスナッツにピーナッツが入っているものがありますが、ピーナッツはマメ科植物の種子なので木の実ではありません。しかし英語で「pea(豆)・nuts(木の実)=peanuts」と書き、固い殻だけでなく味と栄養がナッツに似ていることから、ナッツの仲間として取り扱われることが多いです。

日本では縄文時代の遺跡からナッツの貯蔵用の穴や調理するための土器が発見されていて、食料とされていたことがわかります。栗やクルミ、ドングリは穀物の不足を補うための準主食だったようです。現代では独特な風味を活かして和え物や炒め物、ソースやスイーツの材料にも使われていますが、日本人に不足しがちな栄養を補う天然のサプリメントとして、おやつやおつまみにも食べられています。

私の実家では松の実が常備されていました。ポリポリ食べることもありましたが、夏になると庭で育てたバジルの収穫がはじまります。パルミジャーノチーズ、オリーブオイル、塩、松の実と一緒にミキサーにかけ、1年分のジェノベーゼソースを作ります。豪快な母はふんだんに松の実を使うので、ミキサーが作動しなくなることもしばしあったようで、その日の晩はどれだけ手間がかかったのかを聞かされながらジェノベーゼを食べたものです。その苦労を楽しく話すので、母にとってはその作業が心のサプリメントだったのかもしれません。

天然のサプリメントといえば、精を出す食材に「鰻」があります。土用の丑の日に鰻を食べる習慣は諸説ありますが、平賀源内が発案したという説は最もよく知られています。夏に鰻が売れる為に「本日土用の丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めところ、鰻屋が大変繁盛したため、他の鰻屋も真似するようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着されたといいます。これは丑の日に「う」のつく物(うどん、瓜、梅干、馬、牛など)を食べると縁起がいいという風習があり、それをヒントに平賀源内がコピーを考えたというわけです。

そんな風習をヒントに「う」のつく食材を今回は使ってみようと思います。ミキサーを使うレシピにしましたが、心のサプリが必要な方は、すり鉢でクルミを擦り、手間をかけたタレを作ってもいいかもしれません。体調に合わせてどうぞ。家族への報告は短めにお願いします。(笑)

レシピ

【材料】2人分

  • 冷凍うどん  2玉
  • 808ファクトリーレタス(シルクレタス) 3枚
  • 鰻(白焼き)  1/2本
  • きゅうり  1/4本
  • くるみ(無添加)  50g
  • A(めんつゆ(3倍濃縮)50ml 水 60ml 酢 大さじ1/2 白味噌 大さじ1/2 砂糖 小さじ1)
  • くるみ(仕上げ用)  適宜

【作り方】

  1. フライパンにくるみを入れて中火に熱して乾煎りする。ミキサーにAと一緒に入れて攪拌する。容器に入れ替えて冷蔵庫で冷やす。
  2. うどんは耐熱皿に重ならないように並べ、ラップをかけて電子レンジ600W で5分程加熱し、冷水でしめて水気をきる。
  3. 鰻は1cm幅に切り(鰻が硬い場合は、鰻を耐熱皿にのせて酒をふり、ラップをかけて電子レンジで30秒程加熱する)、胡瓜は斜め切り、レタスはちぎっておく。
  4. 器にうどんを入れ、きゅうり、レタス、鰻をのせ、くるみだれをかける。お好みで砕いたくるみを散らす。

■レシピ協力:きたじまよりこ(スタイリング・撮影・コラム)