イタリア料理の日

イタリア語で料理を意味するCUCINA(クチーナ)を917と読んだ語呂合わせから、9月17日はイタリア料理の日になったそうです。

日本ではもうポピュラーなイタリア料理ですが、まだまだ知らない食材がきっとあるのだと思います。
ヒトが未知なる食材に出会った時、思いがけない行動に出た時のお話。

それはまだ私が若かった頃、友人親子と母と私の4人で南イタリアへ旅をしました。世界遺産を観光して歴史に触れ、車窓から見える風光明媚な大自然に心奪われ、ガイドブックに載らないような市場に出掛けて、朝から賑わう人々の生活を垣間見て滞在を楽しみました。

とある街中のスーパーに寄った時のことでした。野菜、肉や魚の売り場の奥に、原木の生ハムがぶら下がり、チーズやオリーブなどの量り売りのコーナーがありました。作業をするおじさんに、手招きされて母と一緒に近寄ってみると、子供に飴玉をあげるみたいに、オリーブの実を私たちの手にのせてくれました。
勧められるがままパクリと食べた瞬間、なんとも言えない衝撃が走りました。ハーブの独特な香りと青臭いオイルの味に戸惑った私たちでしたが、おじさんを傷つけないように笑顔でボーノと連呼した。そこに登場した友人の母、美味しそうにモグモグする私たちを見て、おじさんに近づき、貰ったオリーブの実をパクリと食べた。すると、ひょっとこのように目を真ん丸くさせ、口からオリーブをポロっと出した。(笑)みんなで大爆笑して、そこではジェノバペーストと菓子だけを買って出ました。

きっと、外国人が日本の梅干しを食べたら、同じような衝撃を受けるのだと思いますが、あれから20年以上経った今でも、あの衝撃に上回る食材には出逢っていない。(笑)
どれも美味しかったイタリアの味は、素材を活かしたシンプルなものが多かったように思います。

今回は意外にも未知なる味ではないかと思いまして、レタスだけのペペロンチーノを提案させていただきます。オリーブオイルでじっくり炒めたニンニクと、洗わず使えるレタス、これらをしっかり乳化させスパゲティーに絡めるのがポイントです。ひょっとこのようなお口でつるっと食べていただければと思います。

レシピ

【材料】2人分

  • スパゲティー  160g
  • 808ファクトリーレタス(グリーンリーフ) 1袋
  • にんにく 1片
  • オリーブオイル  大さじ2
  • 鷹の爪  1本
  • ブラックペッパー  適宜
  • 塩  20g

【作り方】

  1. にんにくは皮を剥き、包丁の背で潰す。鷹の爪は半分に切って種を出しておく。レタスは千切りにする。
  2. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて弱火でじっくりと火を通す。ニンニクの香りがでて、ホクホクな状態になったらトングなどでニンニクを潰し、さらに香りを出す。
  3. お湯(2ℓ)を沸かし、塩を入れ、パスタを茹ではじめる。
  4. (2)にレタスと鷹の爪を加えてさっと炒め、ゆで汁(大さじ4~5)を加えて軽く混ぜて火を止める。
  5. 茹であがったスパゲティーはザルにあげて湯を切り(4)に加える。フライパンは加熱せず、ソースが乳化してトロっと感がでるまでトングで混ぜる。皿に盛り、お好みでブラックペッパーをふる。

■レシピ協力:きたじまよりこ(スタイリング・撮影・コラム)