串の日
9月4日は「串の日」。「く(9)・し(4)」と読む語呂合わせから制定されたそうです。
運動会やお祭り・イベントなどで出かけることの多い季節に、片手でも手軽に食べられる串ものをもっと食べてもらいたいとの願いが込められているそうです。
わたしが串を使う時といえば、大根やパウンド生地の火の通りの確認、繊細な料理の盛り付け、サッシなど細かい部分の掃除に使います。普段あまり串ものの料理はしませんが、みんなが集まる時に登場します。むすび串で刺したピンチョス、田楽串で刺した厚揚げ、鉄砲串に刺したつくね、松葉串で刺した銀杏や黒豆など、ごく普通のおかずに特別感が出るだけでなく、串の数で食いしん坊が一目でわかります。(笑)
串ものというとコンビニのレジまわりにはアメリカンドッグ、フランクフルト、焼き鳥、鶏の唐揚げ、串おでんなどがあります。おやつやおつまみにちょうどいいので、レジ待ちで目にし、悪魔のささやきに負けた人たちが、コンビニの外や車内で串を持ちながらモグモグしています。そんな便利なコンビニがまだない時代に、地域の労働者のために提供されたのが串カツでした。それがいつしか大阪の名物となりました。共用ソースに串カツをどっぷり漬けて溺れさせて食べるのが醍醐味で、衛生的な観点から「2度づけ禁止」というルールができ、そのローカルルールがさらに名物となりました。が、最近ではコロナによる飛沫対策ということで、ボトルでの提供に変わってきているそうです。
さて、家庭で作るおかずとしての串カツには玉ネギ(または長ネギ)が豚肉と交互に刺してあります。ネギが苦手だった幼少の頃、せっかくの豚肉にネギの味が移りゲンナリした記憶があります。ネギ好きにはたまらない組み合わせですが、豚肉に含まれるビタミンB1は玉ネギに含まれるアリシンと結合すると吸収率が高くなり、新陳代謝を活発にし、疲労回復に役立ててくれるそうなので、理に適った組み合わせといえます。とはいえ大人になった今でも個人的には単一の串カツの方が好きです。(笑)しかしトマトやアスパラなどの野菜を豚肉で巻いたものは、味が移るという概念はなく、一体化されておいしさが倍増すると思っているので、今回はレタスをぎゅうぎゅうに詰めた串カツを作りました。代謝等も考えてオニオンスライスを添えています。(笑)
そして面倒な衣づけが簡単になるバッター液(粉・卵・水を混ぜたもの)を使っています。通常の3工程(粉→卵液→パン粉)の粉をつける作業はなく、2工程(バッター液→パン粉)になり、支度も片付けも楽です。1工程減るだけで料理が楽になり、冷蔵庫にある食材にやたらと串を刺して揚げたくなるので、揚げ過ぎに注意が必要です。そしてキッチンでフライングして食べた串の数で食いしん坊もバレるので、そちらも注意が必要です。(笑)
レシピ
【材料】2人分
- 豚しゃぶ用肉 180g
- 808ファクトリーレタス(グリーンリーフ) 1袋
- A(薄力粉 大さじ4 卵 1個 水 大さじ3)
- 塩・こしょう 少々
- 玉ねぎ 1/4個
- パン粉 適量
- レモン 1/2個
- ウスターソース 適量
- 岩塩 適量
- 揚げ油 適量
【作り方】
- レタスは根元を切り落とし、大小混ぜて10等分にしておく。ボウルにAを入れてダマが残らないように混ぜてバッター液をつくる。
- 豚肉は2枚をX字の形に置き、レタスは2枚を重ねて巻いたものを肉の接点にのせて、レタスがはみ出ないように豚肉を包んで串を刺す。これを8個作ってかるく塩・こしょうをする。
- フライパンに揚げ油を2cmほど入れて180度に熱し、バッター液に②をくぐらせ、パン粉をまぶし、表面がきつね色になるまで揚げる。
- 皿に③を盛り、薄切りした玉ねぎと残ったレタス、くし形切りにしたレモンを添える。お好みでウスターソース、塩、レモンをつけて食べる。
■レシピ協力:きたじまよりこ(スタイリング・撮影・コラム)