レシピ

【材料】(2~3人分)

    • 808ファクトリーレタス(グリーンリーフ) 6枚
    • 豚挽肉 200g
    • 玉ねぎ(粗みじん切り) 1/2個分
    • 卵  1/2個
    • 塩  小さじ1/2
    • 片栗粉  小さじ1
    • 揚げ油  適量
    • A(黒酢 大さじ3 水 大さじ3 酒 大さじ1 醤油 大さじ1/2 砂糖 大さじ1.5)水溶き片栗粉(片栗粉 同量の水)

【作り方】

    1. ボウルに挽肉、塩を入れ粘りが出るまで混ぜ、全体が白っぽくなってきたら玉ねぎ、卵、片栗粉を加え、さらに粘りがでるまでよく混ぜる。
    2. 揚げ油を180℃に熱し、手にサラダ油(分量外)をつけ、(1)を丸めて油に落とす。こんがりと色づくまで揚げる。
    3. 小鍋にAを入れて中火に熱し、ひと煮立ちさせたら水溶き片栗粉を入れて、ゆるめにとろみをつける。
    4. お皿に肉団子を盛りつけ、太千切りにしたレタスをこんもりとのせ、(3)を回しかける。

黒酢の日

9月6日は「黒酢の日」。「く(9)・ろ(6)」と読む語呂合わせから制定されたそうです。

黒酢は米酢の一種で、米・こうじ・水を大きな陶製の壺に入れて密封し、屋外で1~3年かけて発酵し熟成させたもので、これは中国から伝わった伝統的な製法です。中国の黒酢は香醋(こうず)と呼ばれ、主原料にもち米が使われています。日本では鹿児島県霧島市福山町が黒酢の発祥地として有名ですが、主原料には玄米が使われています。温暖な地域、良質な水、薩摩焼の壺といったいくつもの条件が重なって福山で発展していきました。長期による自然発酵により熟成され、黒い液体となった黒酢はまろやかな酸味とうま味、そして濃厚な風味が特徴です。他の酢と比べてアミノ酸、ミネラル、ビタミンが多いことから健康に良いとされ、飲用としても人気があります。飲むお酢ブームで果汁入りの黒酢も市販されていますが、黒酢と果物と砂糖を1:1:1の割合で一晩漬けたものを、炭酸や牛乳で割ったサワードリンクも手軽に出来るのでおすすめです。

黒酢というと餃子のタレに加えたり、黒酢炒めにしたりと、コクや風味を出したいときに使える便利な調味料といえます。しかし黒酢に限ったことではないのですが、酢飯や酢の物を作るとき、「むせる」という反応はなぜ起きるのかという疑問です。これは酢の酸味の主成分である酢酸によるもので、酢酸は揮発性が高いため口に入ったとき、気管内の粘膜に張りついておきる体の生理反応です。この酢酸は血糖値の上昇を抑え、インスリンの分泌による脂肪蓄積を抑制するはたらきがあります。

さて、今年の中秋の名月は9月10日で満月になるそうです。日本の秋の風物詩ともいえる中秋の名月は、秋に収穫したお米で月に似せた丸い団子を作りお供えします。また里芋などの野菜、葡萄などの果物、ススキなどをお供えして、実りの秋に感謝します。今年は月見団子もいいけれど、肉団子をつまみに月見酒といった大人の楽しみ方はいかがでしょう。月夜に照らされた肉団子の黒酢あんは美しいと思います。そんな月見酒をするなら、月のクレーターをよく観察してみるのも楽しいと思います。ちなみにクレーターとは惑星・衛星の表面にみられるくぼみを示す地形の事で、月にはうさぎがいて餅をついていると言われたのもクレーターがそのように見えたからです。

今回の肉団子にクレーターが出来ないように揚げるには、(1)の工程で挽肉と塩をよく練って白くなるまで混ぜ合わせることがポイントになります。肉と肉の隙間の空気が抜けて粘着力が増し、揚げているときに割れにくくなるからです。

レタスは肉団子のサテライトのようにくるりと転じて食べていただければと思います。花より団子ならぬ、月より肉団子な夜になりますように。

■レシピ協力:きたじまよりこ(スタイリング・撮影・コラム)